国民の重大な課題を      洲 史
 九月十九日のさよなら原発集会は駅も会場も人があふれた。友人と訪れた高知・久礼の漁師は窪川町への原発計画を阻止したと誇らしげに語った。「原発ゼロへ」は国民の重大な課題となっている。
 十月号の「なくそう原発」特集は、六十頁にもなり全体の半分以上になる。
 特集の詩、エッセー、対談で、現実的に、文学的に新たな視点にふれる。
 企画「詩と文と写真 私が見た原子力発電所」。新潟県出身なので「真夏の柏崎刈羽原発(清水マサ)」を読むと「平成の大合併で刈羽村だけは合併しなかった」と語った上越市に住む兄の言葉を思い出す。後半の巻町の原発計画を止めた運動に希望を感ずる。
 特集でない詩作品を読んで、いくらかほっとする。けれどその中にも大震災、原発事故のにおいをかいでしまう。
 詩作の秘密、詩作案内、詩時評、詩集評、紙誌評はいつもおもしろい。各人、各地の上質な部分を味あわせていただく。大震災、原発事故とむきあった作品も多い。やはり何かが変わったのだ。
 自由のひろばは、作品と選者評を自分の感じと比較しながら何度か往復して読む。

詩人会議 2011年10月号を読んで(詩人会議2011年12月号に掲載)





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