戦後     朝山 陵介
 
 蜜月の時代もあったろうに、戦争が勃発した

 わが国は突如、友邦の侵略を受けた

 信じられない裏切りに、人民は驚愕した

 大軍が押し寄せ、わが国は瞬く間に占拠された

 だが、人民は歯を食いしばり防戦した

 そして涙して和平を訴えた

 しかし、ことごとく撃破された

 わが陣営は戦傷回避のため、敵の要求を飲んだ

 最愛なる王子は人質にとられ、国は南北に分断された

 蜜月の時代もあったろうに

 平和の時代もあったろうに

 いま私は廃人のように戦後を生きている

 「理解は敗北」なのだろうか

 言葉は行為に負けるのだろうか

 信じがたいことが起こる、これが戦争というものなのか

 失ったものの本質が見えない!

 私は離婚という戦後を生きている




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